この本はこんな方に
・公安警察のお仕事を覗き見たい人。
・スパイってこんなことやってんの!知りたい人。
・自由と安全を守るために気を付けることを学びたい人。
目次
第1章_日本は「スパイ天国」
第2章_公安捜査官のキャリアと日常
第3章_公安部外事一課ーロシア・スパイを追う
第4章_在外公館警備対策官ーアフリカへの赴任
第5章_外事課公館連絡担当官ースパイハンター、大使館を回る
第6章_自由と安全をいかに守るか
この本のざっくり紹介
スパイ天国「日本」
日本ってスパイの方には「天国」なんだそうです。
スパイ天国って何?って思う方ばかりだと思うのですが、
その理由がこちら
・人が多い。都会なら人に紛れやすい。
・交通機関は時間通りにくる。
・一般人が武装していない。
・スパイ活動をするだけでは、逮捕されない。
アメリカでスパイ活動をしようとするものなら、追尾の対象になって、さらに令状なしで捜査も可能。中国なら理由も明かされないまま拘束することも可能なんだそうです。
でも、日本ではそれが無い!なんてスパイに優しい国なんでしょうか。
「でもこれ、おかしくないか?」
と今まで国の人が思わなかった訳ではなくて、1961年の国会答弁で「スパイが野放しになるのは問題多くないですか?」のようなやり取りが出てきたくらい、昔から問題視されていたようなんです。
とりあえず、うまくいっているから良いのか、いいかげんまずすぎるのか・・・
企業のスパイ対策のチェックポイント
企業スパイって、結構入り込んでいるようなんです。
官公庁関係や自衛隊などの防衛に関する組織、他国が欲しそうな技術情報を扱っているような会社などは注意が必要だそうなのですが、自社はそんな組織や会社じゃないから大丈夫!ではないようなんです。直接関わらなくても間接的に関わるのであれば、やはり警戒が必要なようです。
そんな警戒する上でのチェックポイントがこの本に出ています。
・採用時の審査で、財務上の不正や不審な海外旅行のチェック
・機密情報へのアクセスを業務上必要な従業員のみに制限しているか
・PC機器の在庫を正確に管理できているか
・外付けHDやUSBメモリーなどを装着した機器は、機密データにアクセス
できないようにしているか
・従業員からの情報に基づいて適切に行動できるように、セキュリティー
規約を導入しているか
・経営陣が企業の脆弱性の全体像を確実に把握できるようになっているか
結構シンプルな内容ですが、徹底するのは難しいのかも・・・
終わりに
公安外事警察という職業は、情報戦が主戦場のようです。
公安警察になるためのルートや、なってからの学ぶことの多さ、ネットワークの構築など、かなりのマルチタスク状態なんだなということが読み取れます。
もちろん全てが書かれたものではないのでしょうが、公安外事警察の一端が読み取れる一冊です。
ではでは。