Chat GPTに代表される「生成AI」。
2023年に最も話題をさらったニュースかもしれません。
Chat GPTだけでなく、Windowsのパソコンを扱うと普通に、登録することなくBingという生成AIのチャットツールが使えてしまいます。
(しかもこれが結構便利)
今や、この生成AIはチャット以外にも、絵や動画を自動で作成するものや、音楽を自動で作成するものまで、着実にその範囲を広げてきています。
この本は
現在の生成AIの世界がどんなことになっているか?
生成した作品の著作権はどうなっているのか?
どんな仕事が奪われていくのか?
生成AIを扱う上で気になることや、技術やサービスの最前線の情報が書かれた一冊です。
昔は
パソコンに仕事が奪われる?そんな夢物語を・・・・
スマートフォンが主流になる世界?一部のマニア向けのもの。
20代には信じられない感覚でしょうが、実際にこういった価値観が支配していた時代が存在したんです。
多分、生成AIは予想よりもずっとずっと早く、私たちの生活に入り込んでくるツールです。
この本で最前線の動きを学んでみませんか?
目次
Chapter1_生成AIの萌芽
Chapter2_次々に登場する実用的なサービス
Chapter3_生成AIがはらむ問題
Chapter4_無限の可能性を予測する
Chapter5_生成AIがもたらす未来
この本の内容拾い読み
第一次AIブームから現在まで
Prodeep AhmeedによるPixabayからの画像
AIって、この数年の間にいきなり生まれたと思っていませんか?
AIの歴史は少し古くて、第一次AIブームというものが1960年代にあり、「ELIZA」という対話型のソフトが発表されています。
この「ELIZA」は事前に用意した文章を、相手が入力した文章に合わせて、表示させていくものだったようですが、ここがAIの始まりになり、少しずつ進化を続けて、今の形になっています。
パソコンで文章を打つときに文字を予測変換してくれますが、これも今の姿のAIに至る進化の途中で生まれた機能なのだそう。
そして、現在は第三次AIブームと呼ばれるそうで、第三次AIブームの特徴は「機械学習」が可能になったこと、さらに「ディープラーニング(深層学習)」の仕組みが導入されたことが、この生成AIブームを起こした画期的な機能なのだとか。
画像生成AIを試してみた
Carla BostederによるPixabayからの画像
百聞は一見にしかず。ということで、
この本でおすすめしている画像生成AIで、面倒な登録作業の手間が少ない「Stable Diffusion」という画像生成AIを、実際にお試しで使ってみました。
とりあえず、キーワード打ち込む
なんとなく、イメージを選択する
・・・・・・
・・・・・・
触った印象は、「難しい!」
思うような画像ができません。
自在に扱うには、これはこれでスキルが必要です。
Youtube動画とかで生成AIの画像や動画をあげている方がいますが、あれ、かなりすごいスキルです。
学習させていくことができれば、将来的にはクリエイターには手放せないツールになるのかもしれませんが、いきなり使うのは無理がある印象です。
あと、日本で有名な画像生成AIは「Midjourney」だと思うのですが、こちらも使いこなすのは一定のスキルが要るようです。(「Midjourney」は有料会員になれば商用利用が可能だそうです。)
生成AIの創作物の著作権
生成AIの著作権てどうなるんでしょうか?
自分がAIに指示したものだから、自分に100%の権利がある?
この話は大前提として、
「生成AIの著作権には明快な結論は出ていない」
が正解になります。
画像生成AIで商用利用が認められているものは、文字の通りそのソフトの規定では商用利用が可能なのですが、とはいえ気になる点が残ります。
「この生成AIの画像が誰かの著作権を侵害することがないのか?」です。
例として、有名漫画家の絵と似た雰囲気の絵を作成した場合、その漫画家の著作権を侵害するのかという問題があります。
画像生成AIへの指示を頑張って試行錯誤して、たとえばスラムダンク風の絵に近づけた場合などです。
基本的には「依拠性といわれる、オリジナルの作品を参考にしたかどうか?」があると著作権侵害になるのだそうです。
実際に著作権について裁判がいくつか開かれ、判断もケースごとに違うそうで、明快なルールが決めにくいのだそうですが、今後、ルールが詰められていくと予測されています。
無条件ではないことは覚えておきたいですね。
終わりに
「生成AI」これからの未来に、避けては通れないと思われます。
パソコンを避けられなかったように、
スマホを避けられなかったように、
こんなものは使えなくても、自分には関係ないと思っていたものが、そうでなくなっていく現象は、昔からよくある話です。
一部の人の熱狂というブームで消えていったものも数多くありますが、今回の「生成AI」はブームでは片付けられないと私は予測します。
この本は、とにかくいろんなAIを使ってみよう!というスタンスで書かれています。
今のAIを知る良い機会がもらえる一冊です。
ではでは。