IKEA、レゴ、VOLVO、そしてインテリアの「北欧」
社会保障がめちゃめちゃ手厚いイメージの「北欧」
歴史の授業で扱われなくてよくわからない「北欧」
そしてどこからどこまでが「北欧」???
池上彰の世界の見方シリーズの「北欧」編です。
わかりやすくて、読みやすい、現代社会を学べるこのシリーズ。
「北欧」の基礎知識はこの一冊で学べると思います。
なかなか知ることのできない「北欧」の世界をこの一冊で。
目次
第1章_北欧の国々とはどんな国か
第2章_NATOと北欧・ロシア
第3章_フィンランド 2度の戦争から教育大国へ
第4章_スウェーデンとデンマーク 福祉と軍事に独自の観点
第5章_ノルウェーとアイスランド EUに加盟せず国際平和に貢献
第6章_北欧諸国から何を学ぶか
この本の内容拾い読み
北欧ってどの国までが北欧?
いきなり聞かれると困る質問「北欧ってどの国までが北欧?」
一般的には、北欧エリアはこんな感じ
北欧とは
・ノルウェー
・スウェーデン
・フィンランド
・デンマーク(グリーンランドはデンマーク自治領)
・アイスランド
ちなみに、北欧は世界幸福度ランキングの上位国が揃っています。
2023年の報告では、
フィンランド(1位)、デンマーク(2位)、アイスランド(3位)スウェーデン(6位)、ノルウェー(7位)
ほぼ北欧が上位を独占状態で、日本は47位・・・
日本ってそんなに幸福度が低いのかと思う反面、そんなに北欧はいい国なのか?と興味がわきます。
ノーベル平和賞はなぜノルウェーで選ぶ?
毎年、受賞者が日本でも報道される「ノーベル賞」
「物理学」、「化学」、「生理学・医学」、「文学」、「平和」、「経済」の6分野があり、これらはスウェーデンで選ばれるのですが、唯一、「平和」のみがノルウェーで選ばれます。
これは、ノーベルの遺言で「平和賞についてはノルウェーの議会で選ばれる5人の委員」と遺言されたのだとか。
具体的な人選は、ノルウェーの国会議員を引退した人たちの中から、ノルウェーの国会が指名するそうです。
この平和賞は国際政治がらみの利用や圧力などの影響を受けやすいと言われていて、憶測を生みやすい賞なのですが、近年も「影響」を受けたのではないか?との疑惑が出てきた事例があったとのこと。
ノーベル賞の選考過程の記録は50年後に公開されるとのことで、素直に選ばれた記録が出てきて欲しいものなのですが・・・
ちなみに「経済」についてはノーベルの死後1968年にスウェーデン国立銀行の300周年を記念して出来た賞で、この賞金はスウェーデン国立銀行が出しています。
北欧でも低い出生率に悩んでいる
出生率は先進国になるほど下がっていくものなのだそうです。
日本の出生率の低さはたびたび報道されるので、政府も手を打とうと頑張っていますが歯止めがかかっていないといったところでしょうか。
「北欧」は?
というと、同じく北欧も低い出生率の問題は抱えているそうです。
北欧は世界幸福度ランキングの上位国が揃っているのですが、それでもなかなか出生率には直結しないようです。
北欧のように福祉国家と呼ばれるほどの国が、国民の生活環境を整えても、問題が完全には改善しないということは覚えておいた方がよさそうです。
ちなみに北欧諸国では、人口の減少に対応しようと、婚外子を認めたり、移民を受け入れたりなど進めているそうですが、国民の反発が出てきたりと、日本同様に一筋縄ではいかないといったところのようです。
終わりに
北欧は比較的良いイメージの情報が多く、ちょっとした憧れの国でもあるのですが、簡単には上手くいかない問題もたくさん抱えているようです。
地理上の問題なのか、ヨーロッパの中でも比較的、独自の文化を強く持っているようなイメージがあり、この本でもそういった部分が紹介されています。
池上彰の世界の見方シリーズは、どれも読んでいますが、今回も安定のわかりやすさです。
面白かったです。
ではでは