【キーエンス解剖】最強企業キーエンス。最強を支える仕組みとは?

ネット界隈で、最強企業として目にすることが増えてきた企業

「キーエンス」

この会社、どんな会社かと気になったので、今回の本を読んでみました。

この会社は、企業の工場にセンサーなどの電子機械を販売する企業で、一般の人が買うような、食品でも家具でも服でも家のようなものは作っているわけではないのですが、ネット界隈で有名になった理由があります。

その理由が「社員の平均年収が高いことで有名な企業」です。

どのくらい高いか?
2022年3月期の平均年収が2182万円だそうです。

高い給与を社員に支払い続けるには、高収益企業でありつつも、顧客の採用され続けて、企業が成長を続ける必要があります。

なぜ、高い給与を社員に支払うことができるのか?
なぜ、顧客に採用され続けているのか?
なぜ、時代が変わっても強さを維持できるのか?

最強企業の秘密の学ぶ一冊です。

この本の内容拾い読み

ロープレひとつとっても違う

この会社は、高い給与体系ということは、人材に投資をしているということなのですが、人材を機能させるための仕組みが、色々とすごいのですが、その中の一つがロープレ。

ロープレという、顧客役を設定しての擬似商談シュミレーションがあるのですが、これ自体はメーカーであれば、新人研修とかで取り組む課題の一つだったりするのですが、キーエンスは頻度が違います。

時間は15分程度で、新人ベテラン関係なく、毎日のように取り組むのだそうで、まずこんな企業聞いたことがないです。

一般的には、ロープレは新人のためのもので、会社員人生で数回やればいい方なのでは?

さらに「他社ではロープレが目的になってしまっている」とのこと。
キーエンスでは色々なケースを想定し、説明の仕方の向上を目指し続けているのだとか。

本来の姿だとは思いますが、なかなか徹底するのは難しいです。
お客さん役も、販売役も、続けることが面倒になったり、上層部も本気で必要と思っていなかったりと、理由はいくつもあるのでしょうが、キーエンスの強さの源泉の一つではあるようです。

 

データの蓄積とプロセス重視の仕組み

キーエンスにはSFAと呼ばれる「営業支援システム」というものがあるそうで、これは営業マンなどの商談の進捗情報などを入力していくものなのだそうですが、これらの情報を全体で共有して、活動の役立てているのだとか。

ただ、こういった情報共有の仕組みやシステムは多かれ少なかれ、どの企業にもあると思うのですが、例えば簡単なものであれば、日報だとか朝礼での口頭報告だとか・・・

キーエンスの場合は入力内容も、そこからの展開も他の企業とは明らかに違います。

電話の件数、電話の時間、外報とよばれる商談の記録、商談時間の事前設定、顧客情報などなど、どれもこれも一つ一つはシンプルな内容で、各個人の入力時間は短いのかもしれませんが、項目は多いです。

その項目は数十個存在しているそうで、それらの数値比較をすることで、他の人と比べてどうかといった確認ができるそうです。

この入力内容の利用法の一つとして「営業が上手い」と言われる人のデータも洗い出し、うまくいく「勝ちパターン」の方法を分析していくこともするのだそうです。

とにかく数値化することで、自分に足りない部分が見えてくるそうで、自分を客観的に見るためにも、自分のデータ入力に手を抜けないのだそうです。

こういったシステムは入力に個人差が出てきがちで、なかなか自主的に入力していく仕組みを作っていくのが難しいのですが(入力をサボる、入力に対してモチベーションが上がらない)、自主的にデータを入れざるを得ない、この仕組みはかなり凄いです。

 

終わりに

ここまで紹介した仕組みは、この本に書かれていた内容のほんの一部で、他にも思わずうなってしまう仕組みや行動がたくさん書かれていて、最強企業と呼ばれるだけの理由があります。

本で書かれていることは氷山の一角なんだろうなという気もします。

一般の企業でありがちな「売り上げは全てを癒してくれる」のような、結果だけが評価されるのではなく、むしろプロセスが重要という考え方を追求しているように感じ、どの取り組みも凄いとしか言いようがないです。

メーカーの理想形の一つだと思います。
ただただ、勉強になりました。

ではでは。

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