「アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書」を読んでみました。
タイトルの通り、アメリカの高校生がお金のことを学んでいる教科書なのだそうです。日本では考えられないレベルの知識です。
日本だと大人ですらこのレベルの知識が、ある程度頭に入っている人は一握り程度かな?と思うくらいの内容です。一回読むだけでは完全な理解をするのは難しいと思いますが、この本を読むと読まないとでは、自分のお金について大きなミスを起こす確率は、かなり変わってくるのでは無いかと思います。
この本ってどんな本?
こんな方におすすめの本です。
・自分のお金の守り方や使い方を学びたい方。
・アメリカでのお金の学習レベルを知りたい方。
・お金の知識を深めたい方。
アメリカで高校生が学んでいるお金の教科書なのだそうですが、これを高校生で学んでいたら、その後の人生変わるだろうなと思える内容です。
この本に書かれている内容は、アメリカのことなので日本とは多少、税や保障について異なる部分があるのですが、基本的なことは変わらないと思います。
経済の基本知識、労働や収支管理、投資や保険、借金や破産など、個人が生きていくためのマネーリテラシーを向上させるための情報が書かれています。
細かい章分けの構成で、広範囲な内容が書かれているので、一度は通しで読んで、その後は困ったことがあったら、その部分を確認するといった使い方になるのかなと思います。家庭の医学とか広辞苑とかの、マネー版といった感じです。
この本の冒頭にも書かれていますが、こういった教育を受けていても、アメリカでは借金で家を買いまくった経済事件が起きるということもあり、基礎知識を持っていても、トラブルに見舞われる可能性があるので、なんの教育も受けていない日本人なら、一度はこの本を読まれることをお勧めします。
高校生を対象にした内容なので、あまり難しい単語も出てこないので、何が書いてあるのかさっぱり分からない。という心配はあまり無いかなと思います。
読みやすさのイメージ
400ページ弱の分量です。
情報量の多い本です。4〜5日はかかると思います。
細かい章分けになっていますので、スキマ時間で読むスタイルでも問題ありません。
アメリカが舞台なので、税や医療などは、日本とは勝手が違う部分がありますが、飽きずに読み進められると思います。
この本のポイントなどなど
日本のマネーリテラシー
日本ではマネーリテラシーについての授業がありませんが(今度日本でも家庭科系の授業で少し扱うようですが)基本知識として、最低限の教育を行うことは大事だと思いました。
日本人の大多数のマネーリテラシー教育は、年代で多少の違いはあるかと思いますが、情報源は親や周りの大人の言動とテレビの情報が全てで、結果として、お金は貯金の一択がベスト。
保険にはきっちり入って、その保険は貯蓄型が最高で、投資は怖いものだから近づいてはいけない。クレジットカードを使うようになると、いつか破産して、怖い人に追いかけられる。
こんな感じの人は、結構いるのかなと思います。
貯金も保険も悪いことでは無いのですが、貯金や保険にもリスクが存在することを知らずに、選択しているのと、知っていて選択しているのでは、状況は全然違っていて、知らないでいることのリスクは、トラブルが発生した場合に何もできない。またはトラブルに気が付きにくいんだと思います。
本当に、国語や数学のように、学生のうちに学べるように「お金」の授業を作ったほうがいいのになと改めて感じました。
投資
この本で推奨している投資は、アメリカの指数連動型の株や債券タイプの投資信託で、日本であればここに不動産系統が入ってくると思いますが、基本は、信用できる指数に連動する商品で、手数料が低くて、複利が発生する株や債券タイプの投資信託を選択することを推奨しています。
実際にアメリカだけのお話ではなくて、日本の制度の一つで非課税枠で投資ができる積み立てNisa。この積み立てNisaで選択できる商品も、アメリカの指数連動型の株や債券タイプの商品が含まれています。この積み立てNisaで扱える金融商品は、金融庁のチェックを通過しないと販売できないそうなので、日本から投資をするとしても、アメリカの指数連動型の株や債券タイプの投資信託は、モノにもよりますが、安全性が高いんだなと思います。
基本的なことを学んでおかないまま大人になって、投資などの情報が目の前に出てきた時に、判断するのは難しいです。
最終的には自分で判断しなければならないので、この本の内容ぐらいは、勉強して知っておくべきだなと思いました。投資セミナーは詐欺の心配をしなければならなくて、銀行や証券会社の窓口は手数料の高い商品を勧められそうで、判断は本当に大変です。
終わりに
自分のお金の悩みは尽きないものですが、この本を読んでマネーリテラシーを上げることは大事だなと改めて感じました。自分が持っている情報の隙間が埋まる気がしました。
ではでは。