静かな人の思考とは?【「静かな人」の戦略書】

静かな人。

もう少し具体的には「内向的な人」。

自分がこういう感じの人だなと思っている方は一定数いると思います。私はどちらかというとこちら側に属します。

そういった人がビジネスの現場で思うことは、
「明るい人で、外向的な人の方がビジネスパーソンとしては成功できる」
この考え方は決して正解ではありません。

この本では、その性格を生かす思考法や戦略が書かれています。静かな人がビジネスシーンで不利なのではなくて、戦い方の問題であることがわかります。

静かな人の本人には、間違いなくおすすめの本ですが、それ以外で、組織を預かる管理職の方にも、読む価値のある本です。

静かな人の活用法を知ることで、チームの生産性を上げられる可能性があります。

ちなみに、明るい人で外向的とされる人にも、不向きなことがあって、そのあたりについても紹介されています。

この本ってどんな本?

この本は全4章の構成となっています。
全300ページ強となっています。3から4日くらいで読めると思います。
「自分のタイプ」を知るために本書中に、内向型が、外向型かの判別するための簡単なテストがあります。

1章

・はったりはいらない。
・スピーチは情報集めと練習がものをいう。
・不意打ちには慌てず落ち着いて対処。
・控えめな態度が信頼を生む。

静かな人、内向型の方へのプレゼンやスピーチなどをするときの極意だそうです。
外向型の得意技のプレゼンやスピーチですが、内向型だとしても、これらの方法で対応できるそうです。

内向型の人の脳の特徴として、じっくり考える傾向があり、長期記憶に頼る傾向にあるとのことで、内向型の脳は即座に反応するのが得意ではないという傾向があるそうです。

この章では内向型の特徴や特性を、さらに準備の仕方や対処法なども細かく解説しています。特性の理解が重要です。

とはいえ、特性が充分理解できたとしても、外交型よりは苦労が多いのは仕方ないのですが、外向型の人も苦労があるそうで、

「初対面なのにやたらとなれなれしい人を、うっとうしいと思ったことはない?」だそうです。内向型には考えられない悩みです。

2章

この章で取り扱うテーマは、静かな人の人間関係術です。

雑談が苦手だったり、気軽に話しかけられるのが苦手な内向型ですが、昔よりは状況は楽になっていて、昔の「〇〇さんは静かな人だよね」には、静かという素直な意味以外も込みの否定的なニュアンスが含まれることが多かったのですが、近年の多様化の傾向もあり、現在の「静かな人だよね」は単純に静かな人の意味でとらえられるケースが多いとのこと。

まず、内向型の武器の一つとして、一対一でじっくり会話することが得意という特性があるそうで、これを意識して活用した方がいいそうです。(とはいえ、最初に話しかけるのは勇気がいりますが・・・・)

近年、仕事もメールやチャットで連絡やコミニュケーションが済むことも多いのですが、トラブルの初期消火には対面が有効とのことなので、トラブルの序盤は、この武器を使うチャンスとも考えられます。

その他にも、内向型の人に向けて細かいケースごとのアドバイスがたくさん書かれています。外向交型よりは苦労することが多い内向型ですが、この章のアドバイスは実際に使えるものが多いのかなと思います。

3章

この章は人前で話す技術です。特にここで想定している人前とは、大勢の人の前で話をすることをイメージしています。

内向型の人間の超苦手科目とも言えるジャンルですが、とはいえ、やりようはあるとのことで、充分な準備、イメージトレーニングなども含めた、これらの努力に9割の力を注ぐべきと書かれています。本番のステージの臨むまでの行動が大事なのだそうです。

そして、充分な準備が終わったあとは「緊張は自然な反応」と割り切ることが大事。
どうであれ最後は腹をくくって本番の舞台に立つことにはなりますが、準備のレベルが高ければ、緊張も客観的に見ることができそうだなと感じました。

内向型の人が、大勢の前でスピーチをしなければならないときは、この章をまず読むことをおすすめします。

4章

最後の章のテーマは、「静かな人の潜在能力」です。

内向型の人は、謙虚な行動が得意なケースが多く、こういった人の特徴として、この本に書かれているのがこれらのこと。

・自分の弱点や自分に欠けているものを知っている。
・個人の利益よりもチームの利益を優先する。
・常に勉強と練習を怠らない。

これらの行動を理解してもらう努力は必要なのですが、そのあたりのケース紹介と、細かいアドバイスも書かれています。

ここまで、いろいろと見てきた内向型ですが、ビジネスパーソンとして充分戦っていける証明として、内向型の有名経営者が紹介されています。

テスラのイーロンマスク、マイクロソフトのビルゲイツ、投資の達人のウォーレンバフェット、メタ社のマークザッカーバーグなどが、内向型なのだそうです。内向型の人にとっては勇気が出てくる情報です。

こららの例からもわかるように、内向型はリーダーに向いているとのことで、内向型のリーダーの振る舞いなどが細かく解説されています。

ちょっと深読み

内向型は生きづらい、ビジネスシーンでは外向型の影になりがち、あまり報われない気がする。内向型の人はこんな自覚を持ちがちなのですが、この本では内向型にも外向型と比べて強みはたくさんあることを教えてくれます。

大事なのは特徴を理解して、それを生かす方法につなげることが重要といったところでしょうか。

内向型と思われる人は絶対読んで!です。いろいろと気分がラクになると思います。

ではでは。

 

 

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