【東大生が日本を100人の島に例えたら面白いほど経済がわかった!】日本をぎゅっと小さくして経済を学ぶ

経済ニュースがよくわからない!
多分基本的なことがわかっていない。

お金の発行、為替、景気、輸入の黒字赤字。ニュースでは普通に出てくるこの話題。
なんとなく聞きかじっているものの、そもそも基本的なことがわかっていない。
そして、それがどんな影響を及ぼすのかよくわからない。

こんな方は私だけではないですよね?

この本はタイトル通り、日本の人口1億2000万人をぎゅっと小さく100人にしてしまえば、経済が見やすくなるだろうというイメージで書かれた本です。

かなり小さい人口単位にしたのでイメージがつきやすい内容になっています。
経済の基本的本なことを理解をするのには、おすすめの本です。

 

この本のポイント拾い読み

国とは?

この本は100人が生活する一つの島で考えます。

島にいる100人の住民たちは皆が仲良く理想的に暮らせるのならばいいのですが、そうもいかないので、暮らしやすくするために、「国」という枠組みが必要になります。

「国のルール(憲法)」で好きな仕事をしていいなどの基本的なこと、
「住民のルール(法律)」で人のものを盗んではいけないなどの細かいルール、
「お金」で、モノやサービスや役割分担などがスムーズにする

その次に、国をこれからどう発展させていくか?こういうことを考えるためにみんなの代表者を選んで「政府」を作り、それらを進める人がいるので「公務員」を作る必要が出てきます。

ざっくり国の枠組みのでき方はこんな感じなのだそうです。
この枠組みは民主主義のシステムのお話ですが、イメージがしやすいです。

 

お金に価値がどうやって生まれた?

お金の成り立ちでよく聞くのは、「もともと物々交換だったのがそんな都合よく交換相手があらわれないので、お金というものを作ってそれで取引するようになった。」こんな説明だと思うのですが・・・・

このお金、ここでは「円」で考えますが、この円を日本に住むみんなが、価値があると、いちばんはじめの段階で思わないと、円が普及しないはずです。

「円なんか使わずに金とか米とか比較的交換しやすいものを使って、商品やサービスと交換する。」でもいいのでは?と考える人がたくさん出てきそうなのですが、それでも現在、円が使われているのはなぜ?

この本の説明は、政府が「政府が国民に「税金」を払わなければいけないルールを作ります。ルールを破ると公務員が逮捕します。「税金」は円で払ってね。」というルールを作ることで住民が円を欲しがるようになる。という説明になっています。円は逮捕されないで自由でいるためのモノといったところでしょうか。

この「税金」というもので、お金に価値をあたえる仕組みは、「租税貨幣論」「固定信用貨幣論」などという理論なのだそうです。お金に価値が生まれる理由が腑に落ちた気がします。

国は税金を財源にしていない?

「国は税金を財源にしていない」
インパクトのあるフレーズですが、一体どういうことなんでしょうか?

昔の税は「金銀・お米・労働力」などの「商品貨幣」を集めることで、これが国の財源だったのですが、現在の日本の税は通貨は発行するだけなので、財源ではなくて、通貨に価値を持たせて、望ましい状況を促進し、望ましくない状況を抑制するためのもの(税金や公共事業などで調整など)というのが、この本での説明になります。

自国通貨を持っていて、それが国内で流通している日本においては、「税金」は商品貨幣を集めるという考え方ではないのだそうです。

日本の歴史でも、税金の始まりは商品貨幣(昔の日本は年貢で米を納める)を集めるものだったので、個人としてはピンとこない話なのですが・・・・この本を読む限りでは成立しています。

ニュースでよく言われる、「国の借金が増えた」この話をどこまで深刻に考えなければならないのか?

 

おわりに

この本、簡単な書き方をしていますが、内容は経済の成り立ちなどのお話なのでかなり難しいです。

ただ、これ以上簡単な書き方をした本には、出会ったことがありません。

経済初心者にはもちろんおすすめなのですが、経済の本を色々読んだ上で、この本を読むと色々なことが頭の中で繋がる感覚になるかと思います。

面白かったです。ではでは。

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