DIY好きですか?
私は好きで、そんなDIYが趣味の人はたくさんいます。
DIYといっても日曜大工レベルからリフォームレベルまでさまざまですが、DIYの楽しさは詰まるところ「ものづくり」の楽しさだと思うのです。
究極のDIYって何でしょうか?
家の中のリフォームや、庭にデッキやパーゴラを作る。ではなく
「家を建てる」
ゴールはここなのでは?
この本は大工経験ゼロのカメラマンが、自分の家を試行錯誤しながら建てていきます。DIY好きの私にとってはロマンの塊でしかありません。
大工経験ゼロなだけあって、亀の歩みで家を作っていくのですが、かかった時間がなんと6年。その間にぶつかる問題と解決方法が丁寧に書かれていて、自分で作っているような気分になれる本です。
結果として560万円で4LDKを建ててしまうのですが、すごいの一言です。
DIYが好きなら楽しめる一冊です。
建築業界にいる人にも刺激を受ける一冊です。
なかなか建築業界に身を置いていても、分業化が進んでいて全てを手がける人も少ないと思うのです。素人仕事の本と思っていると、足元をすくわれますよ。
目次
プロローグ_荒野に立つ中年
第1章_建築前夜
第2章_準備に奔走する
第3章_刻んで建てて
第4章_屋根という悪夢
第5章_壁工事のち迷走
第6章_泥沼地獄のち壁工事
第7章_ついに屋内に
第8章_ひたすら壁と天井
第9章_キッチン、風呂、ストーブ
第10章_3月31日の引越し
エピローグ_7年目のクリスマス・イブ
この本の内容拾い読み
セルフビルドで大事なもの
セルフビルドで大事なもの。
もちろん技術や根気と精神的なものはもちろんなのですが、この本を読むと大事なものは、「いろんな人に相談すること」と「ヤフオク」。
この本を読みながら、「ここからどうするんだ?」といった問題は、いろんな人に相談することでクリアしていきます。DIY好きや建築関係に身をを置いている人から見ると、まあまあのピンチが出てくるのですが、作者の人柄が一番なのでしょうが、解決していく様子はちょっと感動します。
この本では色々な加工機械や工具が出てきましたが、かなりの道具をヤフオクで、かなり安く手に入れています。家を作るからには、色々な加工機械や工具が必要なのですが、置く場所があるなら、DIY好きには欲しいものも多いのでは?
家一棟の工程は本当に多い
Paul BrennanによるPixabayからの画像
今回の家は基礎については、奥さんの強い意向でプロに任せることになるのですが、その他はほぼ全てオーダーメイド。丁寧に工程が描かれているのですが、当たり前ですが家一棟の工程は多い。
市販の建材なども組み合わせていくので、昔の家に比べればまだ作業工程は少ないのでしょうが、改めて家一棟の工程の多さを実感します。
今回は、木材は手刻みでしたが、最近の家はプレカットといって工場で木材の刻みが完了したキットが現場に入るのが一般的なようです。現場での工程を減らすことが人件費を抑えるのに有効なんでしょうね。この本を読むと実感します。
最終的には、確認申請費用から始まり、基礎をプロの工務店に発注し、ユニットのキッチンやユニットバスなどの市販セットを購入したにもかかわらず、560万円で4LDKを建ててしまったのは驚きです。
終わりに
自分で家の材料を決めて、自分で加工して、自分で組み立てる。
羨ましいの一言です。
究極のDIYです。
本当に素人が作ったことが驚きで、やる気になればできるんだと勇気づけられます。いつか本当にやってみたいです。
面白い本でした。
ではでは。