「孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきた すごいPDCA 終わらない仕事がすっきり片づく超スピード仕事術」を読んでみました。
この本ってどんな本?
ソフトバンクの孫社長の下で、社長室長をされていたときに身につけた、PDCAの回し方をソフトバンクで経験したエピソードも交えながら解説した本です。
また、その当時のソフトバンク社内では、どのような感じで決められた目標に対し、どのようなプランを(Plan)、どのように実行し(Do)、どのように確認し(Check)、どのように改善しているのか(Act)に触れることができる本です。
Yahoo!を始めたり、携帯電話会社を買収したりと、比較的初期段階の、ソフトバンクの孫社長のビジネスの考え方も垣間見える内容になっています。
この本をオススメしたい方は?
・ソフトバンク流PDCAを知りたい方
・PDCAの具体的な使い方を知りたい方
・ソフトバンクの企業文化を知りたい方
この本のざっくり紹介
|ソフトバンクのPDCA|
PDCA、今では一般的なのだと思いますが、私は社会人になってから知った技術なので、超大手のソフトバンクが、どのようなプランを(Plan)、どのように実行し(Do)、どのように確認し(Check)、どのように改善しているのか(Act)に興味があり読んでみました。
ソフトバンクのPDCAは、スピードと打ち手の数、そして分析の全てにおいて、レベルの高さを感じる内容でした。相当、細かく綿密に行われていると感じました。
本書に出てくる例えで、雨の日にある売り上げが落ちた場合、「雨だから」では終われないそうです。雨の日のどういうケースで売り上げが落ちるのか、雨の日のどういうケースなら売り上げが伸びるのか、その過程で雨の日には近くの店でクーポンを出していたのかもしれないなどの、情報を得るのだそうです。
PDCAを回す担当者も、報告を受ける上役も必死に向き合わないと、機能しないんだなーと感じました。
|一つ一つではなく同時に全てを試す|
本書では各P、D、C 、Aの手法を紹介するのですが、特に凄かったのは、Dの部分で「一度に全ての方法を試す」これが鉄則だそうです。普通なら一つ試して、うまくいかなかったので、確認して再度プランを立てて、改訂プランを実行するの流れだと思うのですが・・・
「一度に全ての方法を試す」の場合は、スピードでライバルに勝てて、各方法を比較することができて、最善の答えに辿り着きやすいのだそうです。理屈ではわかるのですが、実際の企業で実行するのは大変そうです。野球で例えれば、打率を捨てて、最高のホームランを狙うスタイルです。
私の場合は一つ一つを試していくイメージでいたので、多くの可能性をできるだけ潰さずに、PDCAを回すスタイルは参考になります。規模の大小はあると思いますが仕事で試してみたくなります。
ページ数と読みやすさのイメージ
200ページ強くらいの内容です。
読みやすい内容と書き方なので、ビジネス本としては、さらっと読めてしまうと思います。
文字スペースに比較的ゆとりがあり、細かく項目分けしてあるので、まとまった時間を確保しなくても問題ないかと思います。PDCAの解説本としては読みやすい本だと思います。ただし私の場合は自分の仕事だったらどうなるかと、当てはめながら読んでいましたので、少しだけ読了には時間がかかりました。
ソフトバンクがPDCAのサイクルを回すとこうなるんだと。興味深かったです。ひとつひとつは合理的ですが、組み合わさることでかなり特殊な企業スタイルだなということが感じられる本です。興味深い本でした。ではでは。