【夢と金】夢を追うためにために「お金」と向き合う

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夢と金 [ 西野 亮廣 ]
価格:1,650円(税込、送料無料) (2023/11/5時点)

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お金の話は下品?
夢と理想を追うためには絶対お金が必要。
お金が無ければ始められなくて、継続もできないことばかり。

この本は、このお金の部分に真正面から切り込んだ内容です。

オンラインサロンをはじめ、映画や舞台などいろいろな分野のエンタメで活躍中の、西野亮廣さんの最新刊で、どんなエンタメを仕掛けるにも、お金の部分をちゃんと設計しておくことが大事で、ここをおろそかにしてしまうと活動が継続できないということを、自身の実例をもとに解説しています。

エンタメや実業の世界で生きていきたい人にはもちろんのこと、どの分野でも働く人ならば、いろいろなことを考えて、色々な仕掛けをして、試してみる、このスピード感は必ず参考になります。

面白い本でした。

 

この本の内容拾い読み

高価格帯へのクレームは無意味どころか助けられてる

飛行機などの交通機関の席料、イベントやエンタメの席料、ホテルの部屋のグレードには価格の差があります。

飛行機のビジネスとエコノミーシート、エンタメのS席とB席の環境は全く違うし、当然価格がメチャメチャ違います。

この高価格の席料の値段にツッコミを入れる人が一定数いるそうで、ツッコミの内容は「いい席は富裕層しか味わえないのか」ということなんだろうと思いますが、この本では高価格帯を無くすといったいどうなるのか?というシュミレーションが行われています。

詳しくは本書に細かく書かれていますが、ざっくりいうと「高価格帯の席のおかげで、低価格帯の席の金額を安く提供することができている」ということになっていて、

もう少し具体的に表現すると、高価格帯の席が売れることで、一回の運送や、一回のエンタメで回収しなければならない金額の多くを、高価格帯の席を買った人に支払ってもらっている。」ということになります。

正直、今までは高価格帯の席の重要さは分かっていませんでしたが、このあたりをきっちり設計することで、広い層にサービスやエンタメを届けることができるという仕組みは納得です。

 

プレミアムとラグジュアリーの違いとは?

プレミアムとラグジュアリーってほぼ同義語のように理解していましたが、購入する側からするとかなり意味が異なってきます。

◾️プレミアム
「高級」。競合がいる中での最上位の体験のこと。
車でいえば、レクサスとかベンツとかで、お客さんは価格や機能を比較して商品の購入を決める。「この価格なら買ってもいいか」と価格を決めるのは購入者側が行う。


◾️ラグジュアリー

「夢」。競合がいない体験のこと。
車でいえば、フェラーリやカウンタックとかで、お客さんは価格や機能は結構どうでもいい。
フェラーリやカウンタックの世界観を買う。価格を決めるのは販売する側が行う。

プレミアムとラグジュアリーの価格差にはかなり開きがあって、レクサスとカウンタックの例を取っても、数倍の価格差になります。

プレミアムとラグジュアリーの違いは大きくて、サービスや商品を提供する側は、常に考える必要があります。

 

ラグジュアリー商品を作りたいのであれば?

どんなサービスであったり、作品であったり、商品であったり、ラグジュアリーブランドを作れるものならば作りたい!

カウンタックほどのラグジュアリーでなくても、プチラグジュアリーを作る努力はしたいのですが、どう作る?伝統がないものはダメなのか?

ここでは、ラグジュアリーを作る公式が出てきます。

◾️ラグジュアリーの公式
ラグジュアリー =【夢】= (認知度)ー(普及度)
この認知度と普及度の差が大きければ大きいほど、ラグジュアリー度が高い。

(認知度)ー(普及度)を、もうすこし分かりやすくすると、
「多くの人が知っているけど、持っている人がものすごく少ない」

この状態を作ることができれば、ラグジュアリーを作ることができる!
この本ではモナリザを例にしていますが、モナリザはこの世に一枚で、知名度は世界でも指折りの有名絵画で、ある意味究極のラグジュアリーブランドです。

モナリザを所有しているルーブル美術館は、モナリザの数は絶対増えないので、モナリザを知ってもらうための活動を頑張れば、ラグジュアリー度が上がっていくことになります。

 

ラグジュアリーを買う富裕層は何を欲しがっている?

ラグジュアリーの公式は、認知度ー普及度の差だとして、ラグジュアリーはそもそも「夢」で、競合がいない体験のことだったので、夢があって競合がいない体験を設計しないといけないのですが、カウンタックなどのラグジュアリーブランドを手にいれる「富裕層」彼らが欲しいものって?

「富裕層」彼らが欲しいものは商品やサービスによっても違ってくるけれど、グジュアリーブランドは「機能」を追い求めていなくて、「意味」を追い求めているのが特徴なのだそう。

機能は比較したりで金額を見積もれるけれど、意味は比較ができないので金額が適正なのかがジャッジが難しいです。

例えばグッチのバックと雑貨屋さんで売られているバッグは、機能を比較したところで、「だからこの金額差なんだ」と納得のいく答えにはたどり着かなくて、このケースでは富裕層が欲しがるのは「グッチという価値、グッチを持つ意味」になってきます。

この本では、クラウドファンディングの支援で富裕層が考えることについても書かれていますが、ラグジュアリーブランドを欲しがる富裕層のマインドを丁寧に設計しなければなと痛感しました。

終わりに

この本はこのほかにも、コミュニティーの重要さやNFTアートの現状についても書かれているのですが、一貫してお金を稼ぐことについて書かれています。

作った作品や商品やサービスを継続させて、さらに発展させていくためにはお金が必要で、作品や商品やサービスのクオリティーを上げる意味についても考えさせられる内容になっています。

分かりやすくて、面白い本でした。

ではでは。

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