「図解即戦力 為替のしくみがこれ1冊でしっかりわかる教科書」を読んでみました。
この本ってどんな本?
「そもそも為替ってなんですか?」なんとなく分かっているようで説明が難しい、このワードを中心として、それらにまつわる色々なことを解説してある内容の本です。
さらにニュースでは聞いているけどよく分からない、為替市場についての説明と現在の状況についてについても説明がされており、少し内容は難しいですが為替関係の知識については、一通り網羅できるのかなと感じました。
この本をオススメしたい方は?
・改めて為替って何を知りたい人
・為替で一体何が行われているのかを知りたい人
・為替に関する歴史と基本的な事項を知りたい人
この本のざっくり紹介
|東京外国為替市場ってどこにある?|
「今日の東京外国為替市場です。1ドル115円です」こんな感じのアナウンスは大概のニュース番組で見たり聞いたりするのですが、どこでどうなっているの?これは積年の疑問の一つです。為替リテラシーの低い私が、この本で一番衝撃を受けたのは実際の東京外国為替市場。そんな場所は無い。この一文です。
恥ずかしながら、どこかにリアルにあるものだと思っていた私には、衝撃の内容でした。
|外国為替市場の扱い額|
円を買ってドルを売って、ユーロを売って円を買ってという感じの取引をしているのは、なんとなく知っていたのですが、驚きなのはその額。外国為替市場の2019年4月の一日あたりの取引額は、6.65兆米ドル。日本円で約735兆円。2021年の日本の国家予算は106兆円なので、膨大な額すぎます。一日で国家予算の役7倍の金額が扱われる。謎の世界であることには変わりがないのですが、世界観が分かったことだけでも、この本を読んだ甲斐はあったなと思います。
|世界史と現代社会の知識が必要|
なぜ今、こうなっているのか?は、どうしても歴史の知識が必要になるのが常で、為替の世界もご多聞にもれずで、今の基軸通貨は米ドルですが、昔は英ポンドだったとのこと。世界史上の経済の主役は、昔はイギリス大英帝国でしたが、その後の経済の主役はアメリカの時代が続いて、今の基軸通貨米ドルになったとのこと。
世界史の変遷やアメリカの成り立ちを考えると納得の流れです。
現在の中国が経済大国の歩みを見せていますが、今後どうなってくるのか?簡単にはいかないと思いますが、経済覇権の争いも興味深いです。これからの流れを予測するのには、現代社会の知識が必要だなと改めて感じました。
|為替を使った金融商品|
この本には、為替を使った金融商品とその仕組みが紹介してあります。外貨預金やFXなどの、素人が簡単に手出しできないものが、結構ページを割かれて、たくさん書かれています。
私個人としては、それらの商品は怖いので、近づかないものの一つなのですが、知らないと怖いは似ている感情ということでもあるので、今後も近づかないとしても、基本的な情報を知るいい機会でした。
ページ数と読みやすさのイメージ
200ページくらいの内容です。
読み手の基礎知識で読むスピードは相当変わります。読み終えるまでに少なくとも3〜4日程度は、想定しておいたほうが、いいかなと思います。
正直、私の為替についての基礎知識では、相当読む時間が必要になりました。ただ、それでもこの本は為替についての基本的な知識なんだろうなと思いました。他の本も読んでトータルで知識の溝を埋める必要があるなと感じました。
為替市場の世界観をつかむのには、いい本だなと思います。ではでは。