「地政学ってどんなもの?」
「地政学の始めの本は何がいい?」
「地政学の基本情報を知るには?」
こんな方におすすめの本です。
この本は、地政学の基本情報を学ぶことができて、
「なぜドルは世界中で使われるのか?」
「なぜ領土を求め続けるのか?」
「独立運動が起きる訳とは?」
これらのような、「そもそもが、何でそんな仕組みになっている?」のような「なんで?」の基本的なことを学ぶことができます。
本のタイトルが13歳から〜となっているので、もちろん13歳でも理解できますが、大人でも読み応え充分の内容です。あなどれません。
この本の内容拾い読み
通信データは海底からがメイン?
携帯でもPCでも海外の情報を検索したり、データをやり取りしたりするのが日常になってしまった現代ですが、この外国とのデータ通信はどのルートを通ってくるのでしょうか?
答えは、国際間のデータ通信は99%が海底ケーブルで、データ通信されるのだそうです。
携帯電話は基地局から電波でやり取りをするので、海外とも衛星を使って電波で、データ通信を行なっていると思っていましたが、意外にも海底ケーブルがメイン。要するに「線」なのだとか。
この「線」を一番多く張り巡らさせているのがアメリカで、次がイギリスなのだだそうです。
このケーブルの歴史は少し古く、20世紀くらいから始まっていて、20世紀序盤で世界を引っ張っていたのがイギリス。
この頃は、海底ケーブルもイギリスが主導権を握っていたそうですが、その後時代が進んで、アメリカが世界を引っ張るようになってからは、アメリカが海底ケーブルの主導権を握っているのだそうです。
力のある国が海を制するといった感じなのでしょうか。
領土はぼーっとしていたら取られる
「領土というのはぼーっとしていたら取られてしまうのが世界の常識」全てが海に囲まれている日本人には、少しわかりにくい感覚なのですが、直近の世界史でも起きています。
クリミア半島がそれで、ぼーっとしていたわけではないのでしょうが、元々ウクライナのものだったのが、ロシアに占拠された際に、その時に色々な国がロシアを非難したそうですが、誰もウクライナに返すように武力行使した国はなかったそうです。
「国際法で守られているのでは?」この点についても、実際に効力といった面については、結構あいまいなものらしく、結果的に大きな国に都合よく使われてしまいがちなのだとか。
無茶苦茶をし続ければ、国際的な信用を失うので、もちろん限度はあるようですが、現代においても領土は取られる可能性が充分あるということを忘れてはいけないなと感じます。
終わりに
地政学の本は、本屋さんに行くと、いろんな切り口で他にもいっぱいあるのですが、他の地政学の本を読む前に、この本から始めると、他の地政学の本を読んだ場合の情報の理解が早くなると思います。
「なぜ戦争をするのか?」
「なぜ領土を求め続けるのか?」
のような、どこの国にも起きそうな、人の感情の影響を受けやすいこと、
「中国が南シナ海を、なぜ奪いにきているのか?」
「アフリカがなぜ豊かにならないのか?」
などの、その国が抱えることなど、
地政学のそもそものことと、地政学の現在の大きな問題の解説がされています。
地政学を学ぶにあたっての、導入書としておすすめです。
ではでは。