【諦めないオーナー プロ野球改革挑戦記】オリックス球団誕生から34年オーナーからはどう見えていたのか?

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諦めないオーナー プロ野球改革挑戦記 [ 宮内 義彦 ]
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プロ野球のオーナーってどんな仕事?
球団の経営ってどんなことを考えているの?
選手のことについてはどれだけ影響力を持つの?

1989年阪急から経営権を手に入れたオリックス。
当時、プロ野球の球団って買うことができるんだーと、衝撃的だった記憶があります。(その後、ソフトバンクやDeNaや楽天がオーナーになるのですが・・・)

そのオリックスの名物オーナーの宮内さんが、初年度から2022年までオーナーを務めたのですが、その34年の間に何があったのか?
オーナー目線からのオリックスがわかる一冊です。

2022年のオーナー最終年に優勝して、胴上げをされていた映像は、プロ野球ファンの私には、グッとくる1シーンでした。

オリックスファン、球団のオーナーという仕事はどんなものなのかを知りたい方には、おすすめの一冊です。

目次
プロローグ_私が34年の記録を残したいと思った理由
第1章_急転直下で決まったブレーブス買収劇
第2章_オーナー視点の監督論
第3章_イチロー登場と「がんばろうKOBE」
第4章_近鉄との球団合併と球界再編
第5章_長期低迷を招いたオーナーの後悔
第6章_最下位から優勝、日本一へ快進撃を生んだ改革の鍵
第7章_動き始めた「岩盤」チームを超えた団結に合理性
第8章_NPBがMLBを超える日

 

この本の内容拾い読み

イチローのメジャー挑戦

12019によるPixabayからの画像 

宮内オーナーは、選手1人とだけ特別に会うことはしないと決めていたそうです。
イチローのポスティングでの移籍は衝撃的なことだったようです。

イチローとの契約を1年残しての、メジャーリーグへのポスティングでの移籍となったのですが、球団を通してイチローの想いを聞いたそうです。
出てきた答えが「もう日本球界での目標はなくなった」とのこと。

7年連続で首位打者を獲得していた選手に「目標がなくなった」と言われたときには返す言葉が見つからなかったそうです。

結果として高額の移籍金がオリックスに入ったのですが、この時はお金の議論は一切なかったとのこと。イチローの存在価値を金額に換算することは、できないという考えだったようですが・・・

確かに、ポスティングで発生した移籍金の額で、イチローと同じ価値を作るのは無理だと思います。オーナーの苦悩が感じられるエピソードです。

チーム作りのポリシー

Keith JohnstonによるPixabayからの画像 

オリックスが持つチーム作りのポリシーが「即戦力依存からの脱却」なのだそうです。

その背景として、2014年シーズンが2位と好調だったことをチャンスと捉えて、2015年シーズンに向けて、30億円補強とも言われる、即戦力補強をしたのですが、その年は5位に終わっています。

補強した選手の怪我や不調などもあったのですが、そこに大きく依存していてはチームは強くならないと実感したのだそうです。

そこからは、即戦力からは一歩引いた戦略を選び、高校生や育成出身の選手を鍛え上げるという方針に変換したのだそうです。

2023年シーズンの主力選手
2016年、都城高校から、山本由伸投手
2016年、敦賀気比高校から、山崎颯一郎投手
2019年、興南高校から、宮城大弥投手
2019年、駿河総合高校から、紅林弘太郎内野手
2020年、福岡大附属大濠高校から、山下舜平太投手

錚々たるメンバーです。
プロ野球ファンとしては、即戦力よりは育てていく方が応援しがいがあるなとは思います。

 

終わりに

プロ野球のオーナーとチームとの距離感は難しいんだなと感じます。
オリックスの場合は、一歩も二歩も離れた位置でコントロールをしていくイメージなのでしょうか?

選手からオーナーを感じにくいように配慮しいていたようですが、そのぶんヤキモキしている様子も伝わります。

オーナー目線のプロ野球を知ることができる一冊です。

ではでは。

 

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