Eva SchmidsederによるPixabayからの画像
106回直木賞受賞作品「塞王の盾」読んでみました。
近年、本屋大賞がメディアで取り上げられることが多くて、直木賞にあまり注目していなかったのですが、この本面白いです。上下巻一気読みでした。
話は戦国時代の城の石垣を積む職人集団のお話です。
塞王と呼ばれる石積み職人の頂点の称号を持つ、石積み職人を擁する職人集団が、戦国の世でいくつもの城壁となる石垣を積んでいきます。
この石垣は城の防衛上重要だったようで、石垣の出来によって人数差で劣勢であったとしても、それを跳ね返す、または減ずる能力があったと考えられていたようです。
この時代、織田信長に代表されるように、戦国時代の戦に鉄砲という新たなテクノロジーが導入され、強大化していく火力に対して、石垣もその対策を取っていくようになります。
そして最強の鉄砲と最強の石積み集団が積む石垣との一騎打ちが始まるのですが、実際に刀を振り回さない「職人」という立場であっても、戦場では圧倒的な存在感を示すようになってきます。
職人技が世界を変える。
ものづくりを職業としている方には、ぜひ読んで欲しい一冊です。
グッときます。
ではでは。