ジビエ=野生鳥獣の肉
近年ジビエというものが認知されてきて、一般的な「牛」「豚」「鶏」以外の、いわゆる”ジビエ”を目にする機会が増えてきました。
でも一般的ではない”ジビエ”の世界。
鴨やイノシシなら食べたことがある人がいたとしても、鹿を食べたことがある人までを範囲に入れてしまうと、一気に人数が減ってしまうのでは?
この本は自分でも空気銃を持って狩猟を行う著者が、国内で獲れる色々なジビエを食べて、その味をレビューした内容になっています。
うさぎやたぬきなど、昔話とかで食べられているような野生獣や、カラスなどのそもそも食べるイメージがつかないジビエまで、いろんな肉を食べています。
調理後の写真もふんだんに載っており、美味しそうなものも多いです。
あなたの知らないジビエの世界を覗きみられる一冊です。
この本の内容拾い読み
狩猟鳥獣はどうやって選ばれている?
Waldemar ZielinskiによるPixabayからの画像
そもそも狩猟鳥獣というのは、法律の定義があるようです。
狩猟鳥獣とは何か(鳥獣保護管理法第2条7項)
希少鳥獣以外の鳥獣であって、その肉又は毛皮を利用する目的、管理する目的その他の目的で、捕獲などの対象となる鳥獣(鳥類のヒナを除く)であって、その捕獲等がその生息の状況に著しく影響を及ぼすおそれのないものとして環境省令で定めるものとする。
獲っても生態系に影響を及ぼさない、絶滅の心配のないものということになろようですが、5年ごとに見直し検討会を行なっているのだそうです。
大正から昭和初期は種類が多かったそうですが、現在ではかなり種類が縮小されているようですが、1994年からハクビシン、アライグマ、ミンクが狩猟OKになったというケースもあるそうなので、なくなる一方ではないそうです。
カラスは美味しい?不味い?
Cornelia Schneider-FrankによるPixabayからの画像
街中ではゴミ漁りの迷惑鳥「カラス」結構見かけるけれども、食べたという話を聞いたことがありません。
昔のとある野鳥料理の本で、カラスはかなり不味いと酷評されているようで、飢えを凌ぐのならとか、せいぜい餌程度、などかなりの書き方をされている鳥のようです。
この本で食べているのは、ハシブトガラスとハシボソガラスの2種類で、嫌な匂いはしなくて、脂は少なめで、「美味い」のだそうです。
どちらも美味しいようですが、どちらかといえばハシボソガラスの方が美味しいとのこと。
超高級レア食材「クマの掌」
中国の宮廷料理で古くから扱われていることで有名な、「クマの掌」。
この本では、チャレンジしています。
丁寧に写真で解説が載っているのですが、掌のスタートは当たり前ですが、毛むくじゃらです。
バーナーで毛を焼き、金属ブラシで徹底的に毛を除去し、下茹でして爪をペンチで引き抜き、皮を剥ぎ、ようやく調理できる段階に進みます。
そこから、お湯を変えながら煮込んで中華風に煮込んで完成という、クマの掌の煮込みをこの本では食べているのですが、筆者的には「美味い」のだそう。
ただ、プロでないと美味しくならなさそうな雰囲気です。
ちなみに、クマのモモ肉も筆者は食べたことがあるらしく、他の肉に例えようが無いけども、独特だけども美味しいのだそう。
終わりに
この本のジビエの世界は凄いです。
キョン、アライグマ、キツネ、タヌキ、ハクビシン、ヌートリア・・・・
食べることを想定していなかった動物が目白押しです。
ただ、アライグマは美味しいけれど外側の脂は、イマイチなどのように、美味しく食べるノウハウというものがあるようで、まずはジビエをポチるとこから始めようと思います。
ではでは