「(新版)となりの億万長者」を読んでみました。
この本ってどんな本?
こんな方におすすめの本です。
・億万長者の生活や思考パターンを知りたい方
・稼ぐだけではたどり着けない世界を知りたい方
・子供へのお金教育を考えたい方
億万長者とはどんな人なのか?この本はアメリカのお話なのですが、一万人以上の億万長者にアンケートなどを行い調査した結果をもとに、億万長者とはどんな人なのか、どんな生活や思考パターンを持っているのかを分析した本です。
1980年代から90年代まで調査したデータを基にしたそうですが、国も時代も違うのですが、時代にかかわらない普遍的なことが書かれています。
「収入より低い支出で生活する」これが基本で、派手な生活をしている人はほぼいないそうで、細かい生活内容が書かれています。
子供に対してのお金の向き合い方については、ページを割かれています。このあたりは苦労している人が多いそうで、億万長者になったとはいえ、子供へのお金の渡し方は難しいようで、財産を築いても悩みや問題は尽きないんだなと。
稼ぐ手法については、あまり書いていませんが、貯蓄や財産を作りたい人には知っておくべき情報が書かれています。お金との向き合い方を学べる本でした。
読みやすさのイメージ
350ページくらいの分量で、
4〜5日くらいで読み終わると思います。
文字や情報量はすごい量です。アメリカの話なので、医療や税制など、今の日本とは違う点もありますが、普遍的な内容なので内容については、あまり違和感無く読み進められると思います。
データを挟みながらの構成になっているので、スイスイという訳にはいかないと思いますが、一度は読んでおいた方がいいかなと思いました。
この本のポイントなどなど
億万長者は地味?
億万長者のイメージ。豪邸に住んで、高級外車に乗って、高い腕時計を付けて、お金を使うのに躊躇が無い。古いイメージだと思いますが、時代は流れても、億万長者の普遍像ではあると思うのですが・・・
この本で登場した億万長者は、そんな世界とは程遠い人ばかりです。「収入より低い支出で生活する」これが基本で、高級品の消費には興味が無い人が大半とのことです。
この本では、資産の守りのお話が中心となります。浪費をしないことが色々な視点で描かれています。
この本の億万長者のライフスタイルは、本当に地味なのですが、低消費のライフスタイルが心地良くなれば、これはこれで良いのかなとも思いました。
資産運用は?
貯金だけでなく、運用も気になるところですが、億万長者の90%後半が、株式を持っていて、資産の中に入ってくるそうですが、投資方法は信頼できる人からの情報で購入し、長期保有するそうです。
この調査当時はS&P500に代表されるような、アメリカのインデックスファンドが無かったか、一般的でなかった時代と思われるので、現在であれば、これらの分散が効いたインデックスファンドに変わるのかなとは感じました。
資産運用はメインではなく、いくつもの事業で収入が入るルートを、いくつも作ることが大事だそうです。このあたりは現在でも通用する考え方かなと思いました。やはり事業を起こすのが億万長者の近道のようです。
子供に対してのお金
大きな財産を築いた親が子供に対して、どうお金を扱うのか?この本では大きくページを割かれている部分です。
子供にお金を渡すのか、渡さないのか?この部分は悩ましいところだそうで、調査時の色々な事例を見ると、渡さないのが正解で、渡すとしても、しっかり自立できてから渡すべきとのこと。
やっぱりそうだよなとは思いました。本に書かれている、いくつかのケースを読むと、大人になってからも生活のための現金を渡すのは、その子が弱くなるなと感じました。
「魚の捕り方は教えても、魚を渡すな」というとこでしょうか。理屈では分かりますが、実際のその立場に立ったときには、親の胆力が試されそうです。稼いでも悩みは尽きないですね。
終わりに
時代や国は違っても、普遍的な部分は変わらないんだなと、改めて感じる本でした。
老後に経済的に破綻するのは怖いので、稼げるうちに経済基盤を築きたいとは思うのですが、経済基盤を作っている最中も、経済基盤が出来てからも悩みは尽きないんだなと、分かっていたつもりでしたが、改めて突きつけられた。そんな本でした。
資産形成のための参考書として、幅広い知識をインプットしたい方に、この本をおすすめします。
ではでは。