「絶対に面白い化学入門 世界史は化学でできている」
を読んでみました。
タイトルに偽りなく「化学」で、入門編のお話しです。
全18章の構成で最初は原子のお話しから始まって、
その後は進化の流れに沿った形で、
火の扱いから醸造、そして金属や石油に移り最後は核兵器といった
感じで、各ジャンルと時代に化学がどう関係していたのかを、
教えてくれる本です。
化学関係の本で、幅広いジャンルを網羅した本は少ないので、
珍しい本だなーと思います。
個人的には、お酒を扱った章が面白かったです。
古代エジプトには、お酒の飲み過ぎを注意する文章があったそうで、
色々な醸造技術は向上しても、飲み手は進化しないなーと・・・
少しほっとする内容でした。
なぜ、ほっとするのかは、
この本は気の休まるところがほとんどありません。
どの章も、恐ろしいスピードで色々進化していく情報が、
書かれており、これが400ページ弱のページ数で続きます。
読了後は「ふー」と思わず息がもれました。
私には、なかなか濃い内容でした。
化学の力で、この近代に一気に世界が変わったんだなと
感じられる本です。
近代までは進化スピードが非常にゆっくりだったんだなということも
理解できます。
一気に読むのもいいですが、一日一章ずつ読むのもオススメです。
基本的には章が変わるたびにジャンルが変わりますので、前の章にあまり
引っ張られる心配は少ないです。
高校程度の科学の知識があった方がより楽しめる内容だと思います。