「日本の構造 50の統計データで読む国のかたち」を読んでみました。
この本ってどんな本?
日本が、過去と比べて、他の国と比べて、いったい今どうなっているのかを、色々な統計データから見て、それについて著者の方が、50個のテーマについて色々な解説をしている内容の本です。主なテーマは財政や福祉や教育など国や政府が関与するようなことについて書かれています。日本の現代社会の分析本といった感じです。
この本のざっくり紹介
「いろいろな統計データがあるもんだな」と、感心してしまいます。過去に読んだ現在社会関係の本では、ダントツに統計データの多い本です。この本作るのは大変だったろうなと想像してしまいます。
大きく8つのくくりで構成されています。
・日本経済の健康診断
・教育格差
・日本人の労働と賃金
・日本人の生活
・老後と社会保障
・富裕層と貧困層
・地域格差
・財政
この本では、
昔と比べて出生率が下がっているんだろうなとか、
昔と比べて労働時間が短くなっているんだろうなとか、
昔と比べて空き家が増えているんだろうなとか、
何となくは知っているんだけどね。っていうことが色々な統計データで説明してあります。イメージのみだった知識にデータが裏付けされる感じです。本当によくそんな統計があることを知っていますね。すごいわーと感心してしまいます。
また、当然そうだろうと思い込んでいたことが違うケースも出てきて、いやいやそれはないでしょうと思っても、データを示されるので、ぐうの音も出ない。この本を読むとそんな経験もするのではないかと。
少し下衆なお話ですが、所得金額の分布とか資産額の分布などのデータも出ていて、私はこのぐらいなんだとか、この資産クラスは国内にこのぐらい、いるんだーとか・・・一番食いついて読んだ部分かもしれません。
この本をオススメしたい方は?
日本の現代社会に興味がある方にはオススメの本です。たくさんのデータが揃っていますので、全部を読むと、今の日本の姿が何となく見えてくるんではないかと思います。NHKのニュースや、ビジネス系ニュースとかで扱われる内容が多いのもこの本の特徴で、ニュースではあまり説明してくれない政治や経済ニュースの前提条件が、見えてくると思います。統計データを主体にしているので、著者の意見と自分の考えを比べながら読めるのも、この本の良いところだなと思いました。データを読む練習にもなる本です。
ページ数と読みやすさのイメージ
全250ページくらいの内容です。
各テーマは、統計データも含めて3から4ページくらいで書かれていますので、飽きることなく読めるイメージです。データの解説や見方については、読む人によってとらえかたが、違ってくると思いますので、結構、考えながら読むタイプの本だなとは感じました。執筆されているテーマによって、読む方の予備知識によって、読むスピードは相当違ってくるなとも感じました。読み方としては集中して一気に読んでもいいですし、テーマ区切りで少しずつ読んでもいいかなと思います。