「ゼロからトースターを作ってみた結果」を読んでみました。
この本ってどんな本?
パンを焼くトースターをゼロから作ったイギリスの大学院生のお話です。この本の”ゼロ”からのレベルが違います。トースターを作るのに、鉄が必要なら鉱山に出向いて鉄鉱石を取り、外装のプラスチックが必要なら、石油を取りに行こうとしたりと、この主人公の行動力は素晴らしい。とにかくなんでも素材から作ろうとします。メチャクチャ失敗を繰り返して、どうにかゴールまでたどり着く一部始終を記録した本です。しかも実話です。
この本をオススメしたい方は?
・もの作りが好きな方
・クスッと笑いたい方
・ツッコミながら本を読みたい方
この本のざっくり紹介
◆普通のもの作りの本とはちょっと違う。
もの作りの本といえば、「〇〇の開発」とか「不可能技術に挑む」といったような感じの本は、いろいろありますが、この本はそういった方向ではなく、普通に売られているトースターを作ります。
ただし「素材レベルから作っていく」と決めた筆者が悪戦苦闘していくのですが、微妙に妥協をして現代の機械(電子レンジとか、ブロワーとか)を使いながらもどうにか素材を作っていくという、それはセーフなのか?それで良いのか?ツッコミどころが多い内容です。ツッコミながら読みました。
すごいんですけど、なんとなく手放しですごいと言いにくい内容ですが、なんか自由で楽しそう。本人は確実に楽しいはず。同じことをやってみたい衝動に駆られます。
◆素材を作るって難しい
クスクス笑いながら読んでいたのですが、ただ、「素材を作るって難しい」ということはよく伝わります。非常に原始的な方法で素材を作っていくのですが、鉄鉱石から鉄を作ってくださいと言われても、正直、手も足も出ません。プラスチックは石油からできているのは、理解していますが、プラスチックを作れるかと聞かれれば、これまた、手も足も出ません・・・・・この人、やっぱりスゴイ!
ページ数と読みやすさのイメージ
200ページ強くらいの内容です。
さらっと読み終わると思います。見方によっては非常に考えさせる本でもあると思うのですが、基本的には、もの作りのエンタメなので、クスクス笑っている間に読み終わると思います。適度に絵や写真が入っていて凝った本の作りになっています。