「お金のむこうに人がいる 元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが書いた 予備知識のいらない経済新入門」を読んでみました。
この本ってどんな本?
世の中の経済やお金について、わかりやすい言葉で基本的なしくみを解説した本です。紙幣とはいったい何なのかから始まり、シンプルな設定でお金と価値について考えていき、進むにつれて投資や経済成長、貧困や年金問題についてなどなどを解説してある本です。この本では、難しい経済用語はほぼ出てきません。経済の本にありがちな、何を言っているのかよくわからない。ということがありません。考えながら読むタイプの本で、読み応えがあります。
この本のざっくり紹介
元ゴールドマン・サックス金利トレーダーの方が書かれた経済書という表紙にひかれて読んでみました。世界経済ど真ん中みたいな会社のトレーダーは経済をどう見ているんだろうと興味津々でした。
難しい言葉を使わずに、経済を解説してあるのですが、内容はなかなか難しいです。中学生くらいからは読める本だと思いますが、完全に理解するのは大人でも相当難しいです。考えながら読むのですが、「これは合っているのか?」「それで成立するのか?」と頭を使う本です。
経済は本当に難しいです。この本の中でも紹介されていますが、世界中のヘッジファンドが、日本が破綻することに賭けて、日本国債の空売りで、儲けようとしたそうですが、ほとんどが大損して去っていったそうです。世界経済のど真ん中で戦う猛者たちですら、読みきれないんですから、そりゃ難しいですよね。
この本は以下のテーマについて、進んでいきます。
・なぜ紙幣をコピーしてはいけないのか?
・なぜ家の外ではお金を使うのか?
・価格があるのに、価値がないものは何か?
・お金が偉いのか、働く人が偉いのか?
・預金が多い国がお金持ちと言えないのはなぜか?
・投資とギャンブルは何が違うのか?
・経済が成長しないと生活は苦しくなるのか?
・貿易黒字でも、生活が豊かにならないのはなぜか?
・お金を印刷し過ぎるから、モノの価格が上がるのだろうか?
・なぜ、大量に借金しても潰れない国があるのか?
・未来のために、お金を増やす必要があるのか
最後の章まで、頭フル回転で読みました。どのテーマも一筋縄ではいかない内容です。
時間はかかりましたが、本にしっかり向き合っている気分になりました。いい本だなと思います。
この本をオススメしたい方は?
・中学生、高校生
・経済の仕組みに興味がある方
こんな方々にはオススメの本です。
学校の授業で扱ってほしい本だなと思いました。本質的な経済のお話でここまで、難しい言葉を使わずに書かれた本に出会ったのは初めてでした。でもこの本を授業するのは難しいかもとは思いますが・・・Youtube大学とかで講義してくれませんかね?
ページ数と読みやすさのイメージ
250ページくらいの内容です。
文字数は多くないのですが、考えながら読むタイプの本ですので、読み切るむのに時間がかかる本です。書き口は柔らかく、難しい言葉も無く読みやすいのですが、思ったよりもページが進まない状態になるかなとは思います。経済本を読まれる方にはオススメです。面白いです。